《更新日10/27~10/31》
- 【トレセン在厩馬】:カナロアガール、バスラットレオン、キングエルメス
- 【牧場在厩馬】:クレッシェンドラヴ、パンサラッサ、アリシアン、ルーシッド
先週の競馬には、カナロアガールが東京競馬の3歳以上1勝クラスの芝1600m戦へ出走しました。
久々のマイル戦でしたが、未勝利戦を勝っている条件なだけに、復活を期待してのレースだったのですが・・・
そのレース結果を含め、各出資馬の近況を見ていきます!
広尾サラブレッド俱楽部出資馬近況(61)トレセン在厩馬編
まずは、レース結果とトレセン在厩馬の近況から。
カナロアガール(牝5)
【プロフィール】
- 血統 :父ロードカナロア×母サンデーローザ(母父:サンデーサイレンス)
- 生産 :平取産
- 所属厩舎:田村康仁 厩舎(美浦)
【関係者のコメント】
21.10.31スタートで遅れを取り、前半は後方から2~3頭目を追走。直線を迎えて外めに進路を取って脚を伸ばしましたが、結果10着での入線となっています。
「体つきは良かったですし、終いは他馬と遜色ない脚で上がってきましたが、スタートがひと息で良いポジションを取れなかったですからね。位置取りの差もあったと思います。加えて以前のようにあそこから突き破ってくるほどの末脚までは使えなくなってきているのかもしれません。今日のレースだけを見て言うのであれば、1600mは微妙に短いような気もしました」(田村調教師)
◆スタートで外の馬に寄り掛かるような格好になり、やむなく後方からの競馬。悔しいことに加齢によるパフォーマンスの低下との戦いは続きそうですが、同じ10着でも近走の中では終いまでファイトしてくれるレースとなりました。なお、このあとは、「脚質的に小回りはどうかと…。ただ、広いコースとなるとメンバーが揃いがちですし、なかなか難しいところです」と調教師。あらためて「色々と考えながら」方向性を探っていく予定になっています。(HTC)
21.10.2810月31日(日)東京6R 1勝クラス(芝1600m)に三浦皇成騎手にて出走予定。
「前走で増えていた体を大きく減らすことなく維持できていますし、馬の雰囲気も引き続き良好ですからね。この中間も順調に調整できていますよ。レースはジョッキーなど総合的に勘案した上で、東京に向かうことになりました。近走の成績を考えますと正直なかなか強気にはなれませんが、前走を使った後もへこむことなく踏ん張ってくれていますので、何とかそれが実戦にも結び付いてくれればと思います」(田村調教師)
バスラットレオン(牡3)
【プロフィール】
- 血統 :父キズナ×母バスラットアマル(母父:New Approach)
- 生産 :浦河産
- 所属厩舎:矢作芳人 厩舎(栗東)
【関係者のコメント】
21.10.28栗東トレセン在厩。まずはレース後の様子見が行われています。
「レース後ですから多少の疲れはありますが、大きな反動やダメージまでは見受けられませんので、目下はこのまま続戦の方向で。次走については、これまでよりも選択肢の幅を広げて検討していきたいと思っています。現時点での課題を挙げるとすれば、普段の調教でもまだハミに乗ってこなかったり、トモにやや緩いところを残していたりする点でしょうか。もう少しパンとしてくれば更に動けるようになるでしょうし、パフォーマンスも上がるものと見ています。今後もこれらを意識しながら、調教に取り組み続けていく予定です」(矢作調教師)
キングエルメス(牡2)
【プロフィール】
血統 :父ロードカナロア×母ステラリード(母父:スペシャルウィーク)
生産 :新ひだか産
所属厩舎:矢作芳人 厩舎(栗東)
【関係者のコメント】
21.10.28栗東トレセン在厩。昨日、Cウッドにて併せ馬で追い切られています。
「前走時とは異なり、今はしっかりとハミを取るようになってきています。昨日の併せ馬は後ろから追いかける形でしたが、リードホースが遅くなった分、時計こそ出なかったものの、終いは良い反応を示してくれました。並びかける時の動きは良いのに、抜け出すとまだフワッとしてしまうのは気性面の幼さ。そのあたりにも注意しながら調整を進めていきたいですね。目標は11月6日(土)東京11R 京王杯2歳ステークス(GⅡ・芝1400m)、鞍上は坂井瑠星騎手を予定しています」(矢作調教師)
【調教時計】
日付 騎乗 場所 内容 21.10.27 助 手 栗東CW 良 6F-87.5-71.0-54.7-38.9-11.9(6) 一杯に追う グランスラムアスク(二未勝)一杯の内0.8秒追走0.1秒先着
広尾サラブレッド倶楽部資馬近況(61)牧場在厩馬編
続いて、牧場在厩馬たちの近況を見ていきます。
クレッシェンドラヴ(牡7)
【プロフィール】
- 血統 :父ステイゴールド×母ハイアーラヴ(母父:Sadler’s Wells)
- 生産 :新ひだか産
- 所属厩舎:林徹 厩舎
【関係者のコメント】
21.10.28美浦トレセン在厩。曳き運動のみで様子を見ており、今週末にもテンコートレーニングセンターへ放牧に出る予定となっています。
「獣医師に診てもらったところ、『骨瘤自体は小さく、でき立てのもの』との見解で、触るとまだ痛がる仕草を見せる状況です。『程度は重くないものの、乗り固めるよりは一旦放牧に出して経過を見た方がよい』とのことでしたので、まずは牧場でしっかりと治してから、次を検討していきたいと考えます。これまで適度に休養を挟みながら大事にレースに使わせていただいていることもあり、今回戻ってきた時には骨瘤以外は雰囲気も良く、若々しさも感じさせていましたので、状態は良いかと思ったのですが…。今後は一戦一戦がより大事になってきますので、しっかりと立て直しを図り、出走機会を活かしていきたいところです」(林調教師)
21.10.26美浦トレセン在厩。右前の内側に骨瘤があることから、大事を取ってペースアップを休止。いったん予定を白紙に戻し、週内にも放牧に出ることとなりました。
「帰厩時から今までになかった小さい骨瘤がありました。おそらくは牧場での最終調教を受けて、運悪く出てきたものと推察されます。土曜・日曜と坂路で普通のところを乗ってみた限りでは特に気にしていなかったものの、獣医師の触診の際に反応を示し、『これから痛くなってきそう』との見解。骨に異常はなく、無理をすれば進められなくもないのかもしれませんが、坂路中心の調教を余儀なくされますし、何より怪我のリスクが高まりますからね。予定通りの追い切りができなくなり、(福島記念に)万全の状態では臨めなくなりそうな状況ですので、ここは一旦ペースを落とし、仕切り直しを図りたいと考えます。今休ませてあげれば、そう時間はかからないはずです」(林調教師)
パンサラッサ(牡4)
【プロフィール】
- 血統 :父ロードカナロア×母ミスペンバリー(母父:Montjeu)
- 生産 :新ひだか産
- 所属厩舎:矢作芳人 厩舎(栗東)
【関係者のコメント】
21.10.27チャンピオンヒルズ在厩。週明けより乗り進めており、今週末の栗東トレセン帰厩が予定されています。
「先週末にショックウェーブ放射を行い、前走後のトモの疲れをケア。すでに周回コースにてハロン17秒ペースのキャンター2000m、坂路にて同キャンター1本を乗っており、やる気のある走りを見せてくれていますよ。今回は短期放牧になる見込みです」(小泉厩舎長)
アリシアン(牝2)
【プロフィール】
- 血統 :父エピファネイア×母ベネディーレ(母父:クロフネ)
- 生産 :新ひだか産
- 所属厩舎:加藤征弘 厩舎(美浦)
【関係者のコメント】
21.10.27リバティホースナヴィゲイト在厩。おもに周回コースにてハロン17秒ペースのキャンター2400mを乗り込まれています。
「先週からの一週間は雨が降るなどして馬場状態が不安定でしたので、それほど速いペースでは乗っていないものの、日々ハロン17秒前後で入念に調整していますよ。牝馬ということもあり、寒くなってくるのは歓迎材料ではないのかもしれませんが、今は体調が良さそうで皮膚感や毛づやはすごく良くなってきています。この調子で『来月のトレセン帰厩を目標に』(調教師)進めていきましょう」(佐久間代表)
ルーシッド(牡2)
【プロフィール】
- 血統 :父ダンカーク×母スイートマカロン(母父:Tale of the Cat)
- 生産 :新ひだか産
- 所属厩舎:高柳大輔 厩舎(栗東)
【関係者のコメント】
21.10.27チャンピオンヒルズ在厩。引き続き、おもに周回コースにてハッキングキャンター2200m、坂路にてハロン16~18秒ペースのキャンター1本を消化。週2回の速めを乗り込まれています。
「今朝、フェルトダート周回コースにて3F38秒台。雨が降ってかなり走りやすい馬場でしたので、時計だけ見ると悪くありませんが、やはりフラットな周回馬場だとフワフワして、自分からハミを取ってくれませんでした。馬場だと前向きさに欠けるのは、おそらく坂路以外は本気で走らなくてもいいと馬が勘違いしているからなのでは。よって今後も週2回の速めのうち1回は周回コースで行い、坂路調教時同様のやる気を引き出してあげられればと考えます」(木村マネージャー)
※出資馬画像、コメントはクラブホームページ(広尾サラブレッド倶楽部)より許可をいただき掲載しています。