パンサラッサの戦績・獲得賞金は?主な勝ち鞍と伝説の大逃げを振り返る

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広尾サラブレッド倶楽部

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国内だけでなく、ドバイやサウジアラビアでも大きなインパクトを残したパンサラッサ

特に印象的だったのが、後続を大きく引き離して逃げる「大逃げ」ではないでしょうか。

2022年の天皇賞(秋)ではイクイノックスを相手に最後まで粘り込み、2023年には世界最高クラスの賞金を誇るサウジカップを逃げ切って優勝。

日本だけでなく、世界の競馬ファンにも強烈な印象を残した一頭となりました。

私自身、広尾サラブレッド倶楽部でパンサラッサに出資していました。

デビュー当初から世界のG1を勝つ馬になると思っていたわけではありません。それだけに、福島記念から始まった快進撃には何度も驚かされました。

この記事で分かること

  • パンサラッサの通算戦績
  • パンサラッサの獲得賞金
  • 主な勝ち鞍
  • 「大逃げ」が武器になった時期
  • 福島記念・中山記念・ドバイターフ・天皇賞(秋)・サウジカップの内容
  • 出資していた立場から振り返るパンサラッサの競走生活

この記事では、パンサラッサの27戦7勝の戦績や獲得賞金、主な勝ち鞍をまとめながら、その競走生活を振り返っていきます。

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パンサラッサの戦績は27戦7勝

まずは、パンサラッサのプロフィールと通算成績を確認してみましょう。

馬名 パンサラッサ(Panthalassa)
生年月日 2017年3月1日
性別・毛色 牡・鹿毛
ロードカナロア
ミスペンバリー
母父 Montjeu
調教師 矢作芳人
馬主 広尾レース
生産牧場 木村秀則
通算成績 27戦7勝
海外成績 4戦2勝

パンサラッサの通算成績は27戦7勝

数字だけを見ると圧倒的な勝率というわけではありません。

しかし、その7勝の中にはドバイターフとサウジカップという海外G1・2勝が含まれています。

さらに天皇賞(秋)2着、札幌記念2着など、勝てなかったレースにも記憶に残る一戦が多いのがパンサラッサらしいところです。

パンサラッサの全戦績一覧

デビューからラストランとなったジャパンカップまでを一覧にすると、次のようになります。

年月 レース 着順 騎手
2019年9月 2歳新馬 6着 坂井瑠星
2019年9月 2歳未勝利 2着 坂井瑠星
2019年10月 2歳未勝利 1着 坂井瑠星
2019年12月 エリカ賞 6着 池添謙一
2019年12月 ホープフルS(GⅠ) 6着 坂井瑠星
2020年1月 若駒S(L) 4着 坂井瑠星
2020年3月 弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ) 9着 坂井瑠星
2020年6月 3歳以上1勝クラス 1着 松山弘平
2020年7月 ラジオNIKKEI賞(GⅢ) 2着 三浦皇成
2020年9月 神戸新聞杯(GⅡ) 12着 坂井瑠星
2020年10月 オクトーバーS(L) 2着 藤岡佑介
2020年11月 アンドロメダS(L) 4着 坂井瑠星
2020年12月 師走S(L) 11着 戸崎圭太
2021年2月 関門橋S 2着 菱田裕二
2021年2月 中山記念(GⅡ) 7着 三浦皇成
2021年4月 マイラーズC(GⅡ) 除外 坂井瑠星
2021年10月 オクトーバーS(L) 1着 吉田豊
2021年11月 福島記念(GⅢ) 1着 菱田裕二
2021年12月 有馬記念(GⅠ) 13着 菱田裕二
2022年2月 中山記念(GⅡ) 1着 吉田豊
2022年3月 ドバイターフ(G1) 1着 吉田豊
2022年6月 宝塚記念(GⅠ) 8着 吉田豊
2022年8月 札幌記念(GⅡ) 2着 吉田豊
2022年10月 天皇賞(秋)(GⅠ) 2着 吉田豊
2022年12月 香港カップ(G1) 10着 吉田豊
2023年2月 サウジカップ(G1) 1着 吉田豊
2023年3月 ドバイワールドカップ(G1) 10着 吉田豊
2023年11月 ジャパンカップ(GⅠ) 12着 吉田豊

※2021年マイラーズCは除外のため、通算27戦には含まれません。

こうして改めて見ると、順風満帆な競走生活だったわけではありません。

2歳時には後の三冠馬コントレイルが勝ったホープフルSにも出走していますが6着。

3歳時にはラジオNIKKEI賞で2着に入りながら、その後すぐに重賞を勝てたわけでもありませんでした。

本格的にパンサラッサらしさが出てきたのは4歳秋からだったと思います。

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パンサラッサの獲得賞金はいくら?

パンサラッサについて検索すると、獲得賞金が「約3億円」と表示されていることがあります。

一方で、「18億円を超えている」という数字を見たことがある方もいるのではないでしょうか。

これは、国内賞金だけを見るか、海外賞金を含めるかによって数字が大きく変わるためです。

JRA公式の総賞金 1,844,663,200円
うち海外賞金 1,542,963,200円
海外賞金を除いた金額 301,700,000円

つまり、JRA公式の競走馬情報で確認できるパンサラッサの総賞金は、

18億4,466万3,200円

です。

そのうち15億4,296万3,200円が海外賞金となっています。

ここがポイント

「パンサラッサの獲得賞金は約3億円」という情報も間違いとは限りません。国内での賞金のみを表示している競馬データサイトがあります。

海外分まで含めたJRA公式の「総賞金」で見ると、約18億4,466万円になります。

ここまで金額が大きくなった最大の理由が、2023年のサウジカップです。

サウジカップ2023の賞金総額は2,000万米ドル、1着賞金だけでも1,000万米ドル

パンサラッサはこの世界最高賞金クラスの一戦を逃げ切り、莫大な賞金を獲得しました。

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パンサラッサの主な勝ち鞍

パンサラッサの代表的な勝ち鞍をまとめると、次の通りです。

レース 距離
2021年 オクトーバーS L 芝2000m
2021年 福島記念 GⅢ 芝2000m
2022年 中山記念 GⅡ 芝1800m
2022年 ドバイターフ G1 芝1800m
2023年 サウジカップ G1 ダート1800m

特に注目したいのが、ドバイターフとサウジカップです。

ドバイターフは芝1800m、サウジカップはダート1800m。

芝とダートの両方で海外G1を制したという点も、パンサラッサの競走生活を語るうえで欠かせません。

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パンサラッサの大逃げはいつから?

今では「パンサラッサ=大逃げ」というイメージが非常に強いですが、デビュー当初から現在知られているような逃げ方をしていたわけではありません。

たとえば2021年2月の関門橋Sでは、他の馬を先に行かせて好位からレースを進め、直線で先頭に立って2着。

当時の記事を振り返っても、まだ現在のような「何が何でも逃げて後続を突き放す」というスタイルが完全に確立されていたわけではありませんでした。

大きな転機となったのが、2021年秋です。

オクトーバーSから逃げるスタイルが開花

2021年10月のオクトーバーSでは吉田豊騎手とのコンビで逃げ切り勝ち。

そして次走の福島記念で、パンサラッサの名前を一気に広めることになります。

福島記念2021は1000m57秒3

福島記念では序盤からハイペースで飛ばし、1000m通過57秒3

普通なら「さすがに速すぎるのでは?」と思ってしまうペースです。

ところがパンサラッサはそのまま止まりません。

後続を寄せ付けず、2着ヒュミドールに4馬身差をつけて重賞初制覇を果たしました。

ここから、パンサラッサの競走生活は大きく変わっていきます。

中山記念2022は1000m57秒6で逃げ切り

続く2022年の中山記念でも、そのスタイルは変わりませんでした。

1000m通過は57秒6

ここでも序盤から飛ばしながら最後まで脚色は大きく衰えず、2着カラテに2馬身半差をつけて優勝しています。

福島記念がフロックではなく、「大逃げこそパンサラッサ最大の武器」であることを強く印象づけた一戦だったと思います。

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パンサラッサの伝説的なレースを振り返る

パンサラッサには、勝ったレースだけでなく「負けても強烈に印象へ残ったレース」があります。

ここからは競走生活を代表する5レースを振り返ってみましょう。

福島記念2021|1000m57秒3から4馬身差の重賞初制覇

まず外せないのが2021年の福島記念です。

1000m57秒3というハイペースで逃げながら、そのまま4馬身差で勝利。

パンサラッサにとって待望の重賞初制覇となりました。

私自身、この時点でも嬉しかったのですが、ここから海外G1まで勝つ馬になるとは、さすがに想像できていませんでした。

中山記念2022|大逃げを完全に自分の武器へ

福島記念に続いて中山記念も逃げ切り。

この頃になると、「パンサラッサが逃げれば簡単には止まらない」というイメージが一気に強くなったように感じます。

そして、この勝利から次の舞台は日本ではなくドバイへ。

ドバイターフ2022|ロードノースと1着同着でG1初制覇

2022年3月26日にメイダン競馬場で行われたドバイターフ。

パンサラッサはいつものように先頭へ立ち、直線でも粘り込みます。

最後は前年覇者ロードノースが迫り、さらにヴィンドガルドも猛追。

写真判定の結果、ロードノースとの1着同着となりました。

パンサラッサにとって初めてのG1タイトルが海外競馬だったというのも、この馬らしいですよね。

天皇賞秋2022|1000m57秒4の大逃げでイクイノックスと名勝負

個人的に、勝ったレースと同じくらい忘れられないのが2022年の天皇賞(秋)です。

パンサラッサは1000mを57秒4で通過。

しかも、その後もペースを大きく落とさず、後続に10馬身以上のリードをつけて直線へ向かいました。

「このまま逃げ切れるのでは?」

そう思わせるだけの差がありました。

しかし、後方から追い込んできたのが後に世界最強馬となるイクイノックス

ゴール直前で差し切られ、パンサラッサは1馬身差の2着となりました。

勝つことはできませんでしたが、パンサラッサという馬の名前を強烈に印象づけた名勝負だったと思います。

サウジカップ2023|ダートでも逃げ切って世界の頂点へ

そして、競走生活最大級のハイライトとなったのが2023年サウジカップです。

舞台は芝ではなくダート1800m。

しかも相手は世界各国から集まったダートの強豪馬です。

「ダートでも本当に逃げ切れるのか?」

レース前は、私も半信半疑でした。

ところが好スタートから先頭に立つと、直線でも粘り続けます。

最後は前年のドバイワールドカップ勝ち馬カントリーグラマーらが迫りましたが、パンサラッサが先頭のままゴール。

サウジカップを逃げ切ってG1・2勝目を挙げました。

ゴールした瞬間は、嬉しいというより最初は「本当に勝ったの?」という驚きの方が大きかったことを覚えています。

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パンサラッサに出資して感じたこと

私は広尾サラブレッド倶楽部でパンサラッサに出資していました。

今でこそ「海外G1を2勝した名馬」として振り返ることができますが、最初から順調だったわけではありません。

2歳時にはホープフルSへ出走したものの6着。

3歳時にはラジオNIKKEI賞で2着に入り、「重賞を勝てるのでは」と期待したものの、その後はなかなか勝ち切れないレースも続きました。

2021年2月の関門橋Sでは直線で先頭に立ちながら、最後の最後で差されてクビ差の2着。

当時は記事の中でも「勝つことがいかに大変なのか」と書いていました。

それだけに、同じ年の秋にオクトーバーSを勝ち、続く福島記念まで逃げ切った時には、「ようやくこの馬の形が見つかったのかもしれない」と感じました。

そこから中山記念、ドバイターフ、天皇賞(秋)、そしてサウジカップ。

数年前には関門橋Sのクビ差2着を悔しがっていた馬が、世界最高峰のレースで逃げ切ってしまう。

一口馬主をやっていても、こうした経験はなかなかできないと思います。

もちろんドバイターフやサウジカップの勝利も忘れられません。

ただ、個人的には福島記念で初めて重賞を勝った時や、天皇賞(秋)でイクイノックスを相手に最後まで粘ったレースも、同じくらい印象に残っています。

勝ったか負けたかだけではなく、「今日は何をやってくれるんだろう」と思いながら毎回レースを見ることができた。

それこそが、パンサラッサという馬の一番の魅力だったのかもしれません。

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パンサラッサのラストランは2023年ジャパンカップ

パンサラッサの現役最後のレースとなったのは、2023年11月26日のジャパンカップでした。

約8か月ぶりの実戦で、距離も2400m。

決して簡単な条件ではありませんでしたが、最後までパンサラッサは自分のスタイルを貫きます。

スタートから先頭に立つと、1000m通過は57秒6

タイトルホルダー以下を大きく引き離す、最後までパンサラッサらしい大逃げでした。

結果は12着。

勝ったのはイクイノックスでしたが、勝敗とは別に、現役最後まで自分の競馬を見せてくれたことが印象に残っています。

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引退後のパンサラッサは種牡馬に

パンサラッサは現役引退後、競走馬登録を抹消。

現在は北海道新ひだか町のアロースタッドで種牡馬として繋養されています。

父はロードカナロア、母父は欧州の名馬Montjeu。

自身は芝1800~2000mで高い能力を発揮しながら、サウジカップではダート1800mのG1まで勝利しました。

芝とダート、国内と海外を問わず活躍しただけに、そのスピードや持続力が産駒へどのように受け継がれていくのかも楽しみですね。

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パンサラッサの戦績・獲得賞金まとめ

今回は、パンサラッサの戦績や獲得賞金、主な勝ち鞍について振り返りました。

【パンサラッサまとめ】

  • 通算成績は27戦7勝
  • 海外では4戦2勝
  • JRA公式の総賞金は18億4,466万3,200円
  • 海外賞金は15億4,296万3,200円
  • 2021年福島記念で重賞初制覇
  • 2022年中山記念を大逃げで勝利
  • 2022年ドバイターフでG1初制覇
  • 2022年天皇賞(秋)はイクイノックスの2着
  • 2023年サウジカップを逃げ切って海外G1・2勝目
  • ラストランは2023年ジャパンカップ
  • 引退後はアロースタッドで種牡馬入り

改めて戦績を並べてみると、パンサラッサは単に「強い逃げ馬」だっただけではありません。

勝てない時期を経験しながら、自分の武器となる逃げるスタイルを確立し、最後には世界のG1まで勝ってしまいました。

1000mを57秒台で通過し、それでも最後まで簡単には止まらない。

そんな常識外れとも思える走りで、多くの競馬ファンを楽しませてくれた馬だったと思います。

そして出資していた一人としても、福島記念の重賞初制覇からドバイターフ、天皇賞(秋)、サウジカップまで見届けられたことは、今でも忘れられない経験です。

今度は種牡馬として、パンサラッサのように世界を驚かせる産駒が現れることを楽しみにしたいですね。

参考:JRA「パンサラッサ競走馬情報」「夢のスペシャル出馬表 パンサラッサ」、JRA各レース結果

※掲載している出資馬画像を使用する場合は、広尾サラブレッド倶楽部より許可をいただいた範囲で掲載しています。

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